IKO_CAT-1603_NEEDLE_JP


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軸受の取扱い軸受の取扱い取扱い上の注意軸受は非常に精密な機械要素ですので、取扱いも十分な慎重さが必要です。軸受取扱い上の注意事項として、次の点を考慮する必要があります。❶軸受及びその周囲を清浄にするちりやほこりには特に注意し、軸受及び近接して取り付けられる部品を清浄に保ち、作業の用具・作業環境をきれいにしてください。❷取扱いをていねいに行う取扱い中に軸受に衝撃を与えると、軌道面や転動体にきずや圧痕、著しい場合は割れ・欠けが生じるため、注意が必要です。❸適切な取扱用具を使用する取付け、取外しの際には、軸受の形式に適した用具を使用してください。❹軸受のさびに注意する軸受には防せい油が塗布してありますが、素手で取り扱うと手の汗によってさびの発生原因となります。手袋を使用するか、素手の場合は鉱油を手に塗布するなどの注意が必要です。❺油成分に関する注意点軸受は、防せい油やグリースなどを使用しております。そのため、使用条件によっては油垂れや飛散の可能性がありますので、必要に応じて遮蔽板などの設置をご検討ください。保管軸受は、弊社の梱包及び荷姿で高温、低温、多湿を避け、水平な状態で室内に保管してください。また、あらかじめ潤滑剤が封入されている製品において長期間保管された場合、内部の潤滑剤が経年劣化していることがありますので潤滑剤を再給脂してからご使用ください。図26取付け準備軸受を取り付ける前に、軸及びハウジングの寸法や隅部が規定どおりであるかを確認します。軸受の包装は、取付け直前にとくことが望ましく、グリース潤滑の場合には、軸受を洗浄せずにそのまま潤滑グリースを充てんします。油潤滑の場合にも、普通、洗浄の必要はありません。しかし、特に高精度を必要とするときや、高速で使用する場合は、清浄な洗浄油で十分に油分を除去して使用します。さび止め剤を除去した軸受は、さびが発生しやすいので、そのまま放置しないでください。なお、軸受の形式によっては、潤滑グリースが封入されているものがありますので、各軸受の形式の項を参照してください。取付方法軸受の取付方法は、軸受の形式、はめあい条件によって異なります。一般に、ニードルベアリングの取付けは比較的容易ですが、非分離形でしめしろが大きいときは、慎重に取り扱う必要があります。❶圧入による取付けしめしろの小さい小・中形軸受は、圧入力も小さいので、常温のままプレスによって圧入する方法が用いられます。この場合、図26のような圧入用具を使用し、軸受側面に均等に力を加えて、慎重に取り付けます。分離形軸受では、内外輪を別々に取付けできるため作業は簡単ですが、内輪を取り付けた軸を、外輪に組み込む際に、軌道面及び転動体にきずを付けないよう注意が必要です。61


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