IKO_CAT-1603_NEEDLE_JP


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∆dT=(0.1~0.15)∆Tαd≒0.0015∆Td×10-3…(32)ここに∆dT:内輪のしめしろの温度差による減少量mm∆T:軸受内部とハウジング周囲との温度差℃α:軸受綱の線膨張係数≒12.5×10-61/℃d:内輪内径mm❹軸の仕上げ程度としめしろはめあい面の表面粗さの凸部は、はめあいの際につぶされるので、有効しめしろは、測定によって得られた見かけのしめしろより減少します。一般に、有効しめしろは次の式から求められます。・研削軸の場合∆de=dd+2∆df………………………………(33)・旋削軸の場合∆de=dd+3∆df………………………………(34)ここに∆de:内輪の有効しめしろmmd:内輪内径mm∆df:見かけのしめしろmm❺最小しめしろ及び最大しめしろ内輪に対して荷重の作用線が相対的に回転する場合、しめしろを与えて、内輪を軸に取り付けます。最小しめしろ(必要な見かけのしめしろ)∆dfは、鋼製の中実研削軸の場合、式(30)又は(31)(32)(33)より次のようになります。∆df≧d+2d(∆dF+0.0015∆Td×10-3)………(35)最大しめしろは、軸径の1/1000以下が望まれます。外輪については、ハウジングの材質、肉厚及び形状などによって有効しめしろが変化するので、経験的に選定します。はめあいはめあいを決めるための条件軸受のはめあいを決める場合、その用途での荷重の性質、荷重の大きさ、温度条件、要求する回転精度、軸及びハウジングの材質・仕上げ程度・肉厚、取付け及び取外しの容易さなどを考慮する必要があります。❶荷重の性質とはめあい基本的には、内輪・外輪に対して、荷重の方向が相対的に回転しているか静止しているかによって、はめあいは決まります。ラジアル荷重の性質とはめあいについては、一般に表20によります。❷荷重の大きさとしめしろ作用する荷重の大きさとしめしろとの関係は、荷重が大きいほどしめしろを大きくします。内輪と軸との間にしめしろを与える場合、ラジアル荷重によるしめしろの減少を見込む必要があります。しめしろの減少量は、次の式から求められます。・Fr≦0.2C0の場合∆dF=0.08dBFr×10-3………………··(30)・Fr>0.2C0の場合∆dF=0.02FrB×10-3………………………(31)ここにFr:軸受にかかるラジアル荷重NC0:基本静定格荷重N∆dF:内輪のしめしろの減少量mmd:内輪内径mmB:内輪幅mm❸温度条件としめしろの変化はめあい面のしめしろは、軸受と軸及びハウジングとの温度差によっても影響を受けます。例えば蒸気を通す中空軸の場合、ハウジングの材質が軽合金の場合など、温度差及び線膨張係数の差異などを考慮する必要があります。通常、内輪のしめしろは、運転中の軸受温度の上昇によって減少します。いま、軸受内部とハウジング周囲との温度差を∆Tとすると、内輪と軸とのはめあい面の温度差は、ほぼ(0.1~0.15)∆Tと仮定することができます。したがって、この温度差による内輪のしめしろの減少量は、次の式から求められます。44


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