>> P.43
はめあいはめあいはめあいの目的ニードルベアリングの機能を十分に発揮させるには、軌道輪を軸及びハウジングに正しくはめ合わせることが大切です。はめあいの目的は、軸受の内輪と軸、外輪とハウジングとに必要に応じて適切なしめしろを与え、相互に有害な滑りが起らないようにすることにあります。もし、しめしろが不足すると、はめあい面に円周方向の有害な滑り現象(クリープ)が生じ、はめあい面の異常摩耗、摩耗粉の軸受内部への侵入、異常発熱、振動などの原因となることがあり、適切なはめあいにする必要があります。表20ラジアル荷重の性質とはめあい荷重の性質はめあい内輪回転条件外輪内輪回転荷重外輪静止荷重外輪回転荷重内輪静止荷重方向不定荷重荷重の方向が変動したり、不つり合い荷重があるなど荷重方向が一定しない場合内輪:回転外輪:静止荷重方向:一定内輪:静止外輪:回転荷重方向:外輪とともに回転内輪:静止外輪:回転荷重方向:一定内輪:回転外輪:静止荷重方向:内輪とともに回転内輪:回転又は静止外輪:回転又は静止荷重方向:方向が確定できないしまりばめすきまばめしまりばめすきまばめしまりばめしまりばめ∆δ=α∆tE……………………………………(29)ここに∆δ:ラジアルすきまの減少量mmα:軸受鋼の線膨張係数≒12.5×10-61/℃∆t:内輪と転動体を一体と考えたときの外輪との温度差℃E:外輪内径mm∆tは普通の使用状態では5~10℃、高速回転では15~20℃と考えられています。したがって、温度差の大きな場合は、それに見合った大きさのラジアル内部すきまを選ぶ必要があります。43