IKO_CAT-1603_NEEDLE_JP


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24基本静定格荷重と静的安全係数基本静定格荷重と静的安全係数基本静定格荷重軸受が静止時に、ある接触応力を超える大きな荷重を負荷したり、比較的低速回転のときに、ある接触応力を超えるような激しい衝撃荷重を負荷すると、軌道輪や転動体に局部的な永久変形が生じて騒音や振動の原因となり、回転性能が低下します。この永久変形をある限度内にとどめ、回転に支障を与えないよう、静止時に負荷できる最大荷重の目安として基本静定格荷重を定めています。基本静定格荷重とは、最大荷重を受けている転動体と軌道の接触部中央において、表3に示す接触応力になるような静荷重をいいます。ラジアル軸受では、方向と大きさが一定のラジアル荷重をとり、スラスト軸受では、中心軸に一致した方向で大きさが一定のアキシアル荷重をとります。表3ころ軸受自動調心玉軸受その他の玉軸受400046004200軸受の種類接触応力MPa静的安全係数一般には、基本静定格荷重を静等価荷重の許容限度と考えていますが、通常、軸受の使用条件や軸受に要求される条件によってその限度を決めます。この場合の静的安全係数fsは次の式で求められ、一般的な値は表4に示すとおりです。fs=C0P0………………………………………(9)ここにC0:基本静定格荷重NP0:静等価荷重N表4静的安全係数高い回転精度を必要とする場合普通の運転条件の場合普通の運転条件で、円滑な運転を強く要求しない場合ほとんど回転しない場合≧3≧1.5≧1軸受の使用条件fsただし、シェル形ニードルベアリングは薄肉鋼板を精密絞り加工し、浸炭焼入れした外輪を使用していますので3以上の静的安全係数をとる必要があります。


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