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Ⅱ59使用上の注意潤滑防じんCRWUGシリーズ、CRWUシリーズは、グリースが封入されていませんので、適正な潤滑を行って使用してください。CRWUGシリーズ、CRWUシリーズは、油潤滑又はグリース潤滑のいずれでも使用できます。一般には、高速又は低摩擦で使用するときは油潤滑とし、低速ではグリース潤滑とします。グリース潤滑のときは良質のリチウム石けん基グリースの使用を推奨します。CRWUGシリーズ、CRWUシリーズは高精度に仕上げられているため、ちりやほこりなどの有害な異物が軸受内部に入ると短寿命や精度低下の原因となります。クリーンな環境以外の用途では、外部からのちりやほこり、水などの有害な異物の侵入を防止する保護ケースなどで全体を覆ってください。❶取扱いCRWUGシリーズ、CRWUシリーズは非常に精密に製作されていますので、取扱いには十分にご注意ください。CRWUGシリーズの保持器には、ピニオンギアが組み込まれています。保持器を落としたり、手荒な扱いをするとピニオンギアが外れてしまいます。また、保持器の切断はピニオンギアの脱落やギア組込み部の破損の原因となりますので、行わないようにしてください。CRWUGシリーズの軌道台には、ラックギアが組み込まれています。組付けの際、端部ねじを取り外したときにラックギアが抜ける場合がありますのでご注意ください。CRWUシリーズは、偏荷重や不規則で高い速度の運動などにより、保持器が正規な位置からずれてくることがあります。一定の運転時間又は一定の往復回数ごとに、保持器の位置を矯正するためフルストロークさせてください。❷予圧の再調整CRWUGシリーズ、CRWUシリーズの予圧量は、ゼロ又はわずかな予圧状態に調整されていますので、そのまま使用できます。CRWUGシリーズ及びCRWU、CRWU…Rの予圧量は以下の手順で再調整することができます。予圧の調整は、予圧調整側軌道台の固定ねじを仮締めにした状態で行い、軌道台長さの中央部の予圧調整ねじから始め、両端部側へ交互に調整していきます。テーブルの側面ですきまを測定しながら、ダイヤルゲージの振れが止まるまで順次予圧調整ねじを締め込みます。このときの予圧調整ねじの締付トルクを計測しておきます。両端に近い予圧調整ねじを調整するときは、テーブルを静かにストロークさせて、予圧調整ねじ部に円筒ころがあることを確認して行ってください。以上の作業で、すきまはゼロ又はわずかな予圧状態になりますが、まだ、均一に予圧が調整されていません。再度同じ手順により、あらかじめ計測しておいたトルクですべての予圧調整ねじを均一に再調整します。図3予圧調整方法の例❸使用温度CRWUGシリーズは、合成樹脂部品を使用していますので、使用温度は最高120℃まで、連続使用の場合は100℃まででご使用ください。100℃を超えるときはIKOにお問い合わせください。CRWUシリーズは、合成樹脂部品を使用していないので、高い温度環境で使用できますが、100℃を超えるときはIKOにお問い合わせください。❹最高速度運転速度は、30m/minを超えない範囲でご使用ください。