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Ⅱ19潤滑使用上の注意CRWGシリーズ、CRWG…Hシリーズ、CRWシリーズは、グリースが封入されていませんので、適正な潤滑を行って使用してください。CRWGシリーズ、CRWG…Hシリーズ、CRWシリーズは、油潤滑又はグリース潤滑のいずれでも使用できます。一般には、高速又は低摩擦で使用するときは油潤滑とし、低速ではグリース潤滑とします。グリース潤滑のときは良質のリチウム石けん基グリースの使用を推奨します。軽荷重で低速のときは、最初にグリースか油を軌道面、ラックギア及びピニオンギア部に塗布し、その後は適時補給しますが、図6のような構造にしておけば補給は容易に行えます。なお、CRWG…Hシリーズは、軌道台間のすきまが小さいので、再給脂のときは軌道面に直接グリースか油を塗布してください。図6潤滑方式の例CRWGシリーズ、CRWG…Hシリーズ、CRWシリーズは高精度に仕上げられているため、ちりやほこりなどの有害な異物が軸受内部に入ると短寿命や精度低下の原因となります。外部からのちりやほこり、水などの有害な異物の侵入を防止する目的で、両側面に図7のような非接触方式のラビリンスシールや図8のように接触方式のワイパシールを取り付けることを推奨します。図7ラビリンスシールの例図8ワイパシールの例❶取扱いCRWGシリーズ、CRWG…Hシリーズ、CRWシリーズは非常に精密に製作されていますので、取扱いには十分にご注意ください。CRWGシリーズ、CRWG…Hシリーズの保持器には、ピニオンギア及び円筒ころが組み込まれています。保持器を落としたり、手荒な扱いをするとピニオンギア及び円筒ころが外れてしまいます。特に、CRWG…Hは円筒ころを掴むと円筒ころが脱落する可能性がありますので、保持器を掴んで取扱うようにしてください。また、保持器の切断はピニオンギアの脱落やギア組込み部の破損の原因となりますので、行わないようにしてください。CRWGシリーズ、CRWG…Hシリーズの軌道台には、ラックギアが組み込まれています。組付けの際、端部ねじを取り外したときにラックギアが抜ける場合がありますのでご注意ください。CRWシリーズの保持器は必要な長さに切断して使用することができますが、切断時に変形させないよう慎重に取り扱ってください。❷取付部の精度一般的な取付面の加工例を図9.1、図9.2に示します。取付面の一般的な加工精度は表9によりますが、取付面の精度は直接走行精度に影響しますので注意が必要です。特に高い走行精度が必要なときは表9に示す以上の加工精度を推奨します。図9.1CRWG、CRWG…H、CRWの取付面の加工例図9.2CRWMの取付面の加工例AAAABBCAAC防じん