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■内部構造及び形状クロスローラベアリングは保持器付き、セパレータ付き、開放形、密封形など、豊富な種類をシリーズ化しています。ころの案内方式クロスローラベアリングには、保持器付きとセパレータ付き及び総ころの方式があります。保持器付きとセパレータ付きは、摩擦係数が小さく比較的回転速度の高いところに適し、総ころは低速回転で重荷重が作用するところに適します。液晶潤滑剤は、基油と増ちょう剤で構成されるグリースとは全く異なり、液晶化合物のみで構成され、その集合体同士が潤滑状態を形成する今までにない新たな潤滑剤です。従来のグリースの基油はバラバラの分子で潤滑しており、金属表面への密着性や蒸発性に難がありました。液晶潤滑は分子の集合体を形成することにより、金属表面への密着性が向上し、蒸発についても極限まで抑えることができます。液晶潤滑クロスローラベアリングに使用する液晶潤滑剤は、転がり接触状態の高面圧下でも優れた潤滑機能を発揮し、画期的な高機能を生み出すことに成功した世界初の軸受用液晶潤滑剤です。シール部の構造クロスローラベアリングには、開放形と密封形があり、密封形は軸受側面に特殊合成ゴムの密封シールを組み込んでいるので、防じん、グリース漏れに対し優れた密封効果を発揮します。ただし、初期運転時に余分なグリースが排出される事があります。外輪内輪ころ内輪ころセパレータ外輪外輪内輪ころ保持器外輪分離防止ねじ外輪分離防止ねじ《総ころ》《保持器付き》《セパレータ付き》内輪ころセパレータ外輪外輪内輪ころ保持器シール外輪分離防止ねじ《開放形》《密封形》グリースでも油でもない世界初の液晶潤滑剤液晶分子液晶分子が同じ方向を向いて集合体を形成潤滑油と同じ構造の炭化水素の鎖強い分子間力により分子の離脱(蒸発)が起こりにくい滑りあう金属表面液晶潤滑剤の分子状態グリースの分子状態■液晶潤滑剤の構造■液晶潤滑クロスローラベアリングの特長優れた負荷耐久性常温大気中でふっ素系グリースの7倍を超える長期耐久性を実現しています。優れた真空特性高真空環境におけるアウトガスは、高温域でも優れた特性を発揮します。また、真空環境下での耐久性についてもふっ素系グリースの2倍を超える良好な結果を示します。極限まで潤滑剤の蒸発を抑制100℃の条件下でも重量減少はゼロ。液晶潤滑剤は、蒸発による損失がありません。低回転トルクふっ素系やリチウム石けん基グリースと比較して、低回転トルクを実現しています。液晶潤滑クロスローラベアリング液晶潤滑クロスローラベアリングは、個別受注生産になります。クロスローラベアリング以外の生産も検討致しますのでご要望の際は、IKOにお問い合わせください。428クロスローラベアリング