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■形式複合形ニードルベアリングには、表1に示す形式があります。表1.1軸受の形式軸受の形式スラストボールベアリング付きスラストローラベアリング付き区分内輪なし内輪付き(1)内輪なし内輪付き(1)──防じんカバー付きNAXNAX…ZNAXINAXI…ZNBXNBX…ZNBXINBXI…Z表1.2軸受の形式軸受の形式形式記号アンギュラ形ボールベアリング付き三点接触形ボールベアリング付きNATANATB注(1)内輪付きの複合形ニードルベアリングは、ニードルベアリングと内輪が別々に納品されます。一体での納品をご要望の際は、IKOにお問い合わせください。スラストボールベアリング付ニードルベアリングこの軸受はスラスト部にスラストボールベアリングが組み合わされているものです。防じんカバー付きは、薄肉鋼板を成形した防じんカバーがスラスト軸受部の外輪つば外径の溝部に固定され、スラスト用軌道輪と防じんカバーとの間にラビリンスを形成するので、グリースの漏れ、ちりやほこりの侵入などを防止する効果があります。内輪なしの場合、内接円径Fwの許容差は36ページの表14に仕上げてあり、48ページの表26に示されているように軸を熱処理・研削仕上げして組み合わせることによりご希望のラジアルすきまが選定できます。スラストローラベアリング付ニードルベアリングこの軸受はスラスト部にスラストローラベアリングが組み合わされているものです。アキシアル方向の定格荷重はスラストボールベアリング付きより大きく、また、負荷時での転がり接触面の弾性変形はごくわずかです。しかもスラスト軸受部分は高精度に仕上げてあるので、立軸、横軸いずれの場合でも安定した回転精度が得られます。スラストボールベアリング付きと同じく、防じんカバー付き、内輪付きのものもあります。アンギュラ形ボールベアリング付ニードルベアリングこの軸受は、保持器付ニードルベアリングとアン274ギュラ形ボールベアリングとが組み合わされ、主要寸法はISO規格に準じた国際的な寸法系列59で、大きなラジアル荷重と一方向のアキシアル荷重とを同時に負荷することができます。アキシアル荷重がラジアル荷重の25%以上になると、アンギュラ形ボールベアリングにラジアル荷重が作用し寿命に影響をおよぼすので、この荷重関係については十分に考慮する必要があります。三点接触形ボールベアリング付ニードルベアリングこの軸受は、高速回転で大きなラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重とを同時に負荷することができます。内輪はボール軌道面の中央で分離した非互換性であるため、軸に取り付けるときは軸方向に固く締め付けます。この軸受のアキシアルすきまは0.1~0.3mm程度であり、荷重関係はNATA59と同様にアキシアル荷重がラジアル荷重の25%以上にならないよう考慮する必要があります。■呼び番号複合形ニードルベアリングの呼び番号は、形式記号・寸法・補助記号・等級記号からなり、以下に配列例を示します。呼び番号の配列例例1形式記号寸法補助記号等級記号NAXI1730ZP6軸受の形式内輪内径(17mm)軸受組立幅(30mm)防じんカバー付き精度の等級(6級)例2軸受の形式寸法系列内径番号形式記号寸法NATA5905