IKO_CAT-1601_RED_JP


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潤滑Ⅱ145LMシリーズは、グリースが封入されていませんので、適正な潤滑を行って使用してください。LMシリーズは、油潤滑又はグリース潤滑のいずれでも使用できます。グリース潤滑のときは良質のリチウム石けん基グリースの使用を推奨します。❶はめあいハウジング穴とのはめあいは通常すきまばめで使用しますが、特殊な用途には中間ばめにすることもあります。すきま調整形と開放形は、軸径をなるべく内接円径の許容差の下限値以下に、ハウジング穴の寸法を外筒外径の許容差の上限値以上にします。表2推奨はめあい形式と精度の等級公差域クラス軸ハウジング穴普通すきま緊密すきますきまばめ中間ばめLM、LMB上級f6、g6h6H7J7精密級f5、g5h5H6J6LME-h6j6H7J7❷すきますきま調整形及び開放形は、内径寸法を調整できるハウジングに取り付ければ、すきま調整は簡単にできます。しかし、すきま調整により大きな予圧が発生すると、外筒及び軸と鋼球との接触部での変形が大きくなり、寿命を低下させる結果になります。したがって、軸寸法を推奨はめあいの許容差に仕上げ、すきまをゼロ又はわずかな予圧状態にすることを推奨します。すきま調整は、軸を組み込んでダイヤルゲージなどですきまを測定しながら行いますが、一般的には、すきま調整時に無負荷の状態で軸を回転させ、軽い抵抗が認められたところで調整を中止する方法をとります。このとき、リニアブッシングのすきまはゼロ又はわずかな予圧状態です。なお、開放形の鋼球条列が3条のものは、すきま調整できません。図2すきま調整例❸軌道面LMシリーズは軸を相手軌道面として使用するため、軸の熱処理・研削仕上げを必要とします。軸の表面硬さと表面粗さの推奨値を表3に、最小有効硬化層深さの推奨値を表4に示します。表3軸の表面硬さと表面粗さ項目推奨値備考表面硬さ58~64HRC表面硬さが低いときは、定格荷重に硬さ係数(1)を乗じます。表面粗さ0.2μmRa以下(0.8μmRy以下)精度がゆるやかなところでは、0.8μmRa(3.2μmRy)程度でも使用できます。注(1)硬さ係数はⅢ5ページの図3をご参照ください。表4軸の最小有効硬化層深さ単位mm軸径最小有効硬化層深さの推奨値を超え以下-280.828501.0501001.51001502.0❹回転運動を伴うときLMシリーズは直線運動だけで回転運動はできません。回転とストローク長さの短い直線運動をするときは、IKOストロークロータリブッシングの使用を推奨します。また、回転とストローク長さの長い用途では、図3のように、IKOニードルベアリングと組み合わせて使用することを推奨します。図3直線運動と回転運動を行うときの例シェル形ニードルベアリング止め輪スペーサ使用上の注意


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